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探偵への道4~憲法

3回に分けて「探偵の心構え」についてお話しました。「誠実、忍耐、節度」の3つが探偵の心構えの基本でしたね。心構えができた、つまり家でいうと土台です。これからその土台を基礎にして柱を立て、窓やドアを取り付けて立派な家を完成させましょう。すなわち「信頼できる探偵」を育成していきしょう。ではこれから何回かに分けて「探偵の学ぶべきこと」についてお話していきましょう。

「探偵の学ぶべきこと」については、第一にくるのはやはり法律関係でしょう。もちろんすべての法律を学びなさいとはいいません。必要になる法律は、憲法、刑法、民法、刑事訴訟法、商法、軽犯罪法などが考えられます。必要な部分だけ説明していきましょう。まずはやはり憲法を最初に勉強しなければなりません。憲法という法律を簡単に説明しましょう。この法律は国内最高法規でありすべての法律の頂点に立っています。裁判所に違憲立法審査権が与えられているように憲法に違反する法律はすべて無効となります。憲法の構成は、前文、天皇、戦争放棄、国民の権利及び義務、国会、内閣、司法、財政、地方自治からなっています。この中で探偵として特に重要な項目は「国民の権利及び義務」すなわち「基本的人権の保障」のところなのです。あとのことは社会常識程度に知っていれば問題ないと考えられますが、この基本的人権については一般人以上に理解する必要があります。ここをしっかり勉強しておかないと必ずトラブル、あるいは訴訟事案にもなる危険性を常に持ち歩くことになります。普通に考えてもなんの罪もない一般人を尾行や聞き込み、張り込み、場合によっては盗聴するわけですから最低限のガイドラインを理解していないととんでもないことになります。中には「自分は探偵だから」などと無制限になにをしても許されると勘違いしている「おめでたい方」もいらっしゃいます。探偵でもなんら一般人とできることは変わりません。ちなみに警察官は法律により様々な権限が与えられています。例えば、職務質問、所持品検査、もっと強制力のあるものもたくさんあります。しかしいまの日本では「探偵はなんの権限もない」このことをしっかり理解しなければいけません。なおかつ人にはそれぞれ「基本的人権」というものが保障されていて、それを侵害することは違法行為であり場合によっては「損害賠償」事案になることもあるのです。さらに具体的な犯罪行為に該当すれば逮捕され、また有罪判決により刑務所に服役することもあり得るのです。以上のようにまず探偵は憲法の「国民の権利・義務」すなわち基本的人権の保障をしっかり勉強しなければなりません。今日はここまでにしましょう。

赤座警部の全国探偵紹介ネット 代表 赤座孝明

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